言葉が独り歩きする

「婚活」もそうだけど、「草食男子」も言葉が独り歩きしてしまっている例だと思う。以下の文章を読んでその思いを強くした。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090708/199493/
分かりにくい概念(というか、伝えたいのはその言葉のもう一つ奥にある)のに、そこまで思いがいたらず、もしくは理解できないために自分にとって分かりやすい概念に置き換えて面白おかしく紹介する。もしくは批判する。草食男子もその一つなのだろうなと思う。
また、この文章の中でモノが売れないとか少子化は草食男子のせいとされているが、実態はその上の世代の責任であろうというのも非常に納得のいく話だった。結局多様性が表立っただけなのである。画一性の中で売れていたものは多様性が受け入れられたときには同じように売れなくなる。車が売れないのはそれだけの理由で、その中でどうやってニーズに応えるかを考えればいいだけなのに誰か他の人を犯人にしたいだけなんじゃないかと思ってしまう。少子化については今別の本を読んでいるのでそれを読み終わってから考えたいと思う。
"コメント欄"にある、

深澤さんの、男女の世相に対する見識にはほぼ全面的に同意です。ただ草食男子に限らず、ネーミングという作業自体が恣意的な操作で、現実は常に多様かつ多面的なものです。深澤さんが当初どのような意味で「草食男子」という名称を使ったにせよ、深澤さん自身が、現代の若者の一部をステレオタイプ視する悪弊をメディアに与えた共犯者の一人であることに変わりはないと思います。これはマーケティングに関わる仕事をする人の宿命かも知れませんね。

に全面的に同意。