離婚の序章を読んで

もともとは増田にあったエントリ。
とある夫婦の離婚序章
いろいろいろいろ考えさせられたわけだが。
何を一番思ったって、これ、自分だったらどうなるだろう。今の彼氏ともし結婚するにいたったとして、そうしたら、彼はどうするだろう。奴もこういう感じになるんじゃないかな、そして私もこういう感じになるんじゃないかな。現時点で彼のほうが年収は上だから、イコールとはならないと思うけれど、お互いに自分の仕事も自分の趣味も大事に大事に思うタイプなので(そして基本的にそれらは優先されているので)我慢して仕事を切り上げたり趣味に行かなかったり、ということがすごいストレスになりそうだ。
ありがたいことに今フレックスの会社に勤めているけれど、プロジェクトにアサインされれば9時ー5時なんて働き方は無理になるかもしれない。そのとき、私は、やっぱり彼女のように爆発してしまう気がしてならない。

で、この増田関連で一番共感したのが次のエントリ。
http://d.hatena.ne.jp/pollyanna/20090115/p1

いちばん大変なのは、常に他人(子供、パートナー)のペースに合わせて生活していること、なんだと思う。

これなんだよね。誰かが、「男だって一人暮らしするから家事の大変さは分かってる」みたいなこと言ってたけど、一人暮らしなら自分のペースで家事をすればいい。遅くなったら外食すればいい。けど、家族を持って、その家事に責任を持ったら、そういうことも言っていられなくなる。そもそも遅くなることが(子供がいれば)できないだろうし、遅くなってもご飯を作らなきゃいけない。これは、何気ないようでものすごくストレスがたまることだ。(マイペースB型気質の私には耐えられないかもしれない。大丈夫だろうか。)

同じく共感したエントリがこちら。
家事と「グーグルの検索」が似てる件 - michikaifu’s diary

主婦が晩ご飯にカレーライスを作って、子供を含む家族がそろってテーブルについて食事するという、何気ない日常の風景の裏には、これと似たような、ものすごいデータの蓄積と、気が遠くなるような情報の断片の収集と、それを一気に短時間で処理するアルゴリズムが動いている。冷蔵庫にある材料の在庫は何か、じゃがいもがないから帰りに買っていかなきゃ、子供の好き嫌いや今日の給食で食べたものは何か、誰かはアレルギーがあるからこれはダメ、自分の仕事が締め切り前だから本当はマクドナルドのテイクアウトで済ませたいけどそれでは亭主が文句を言うだろう、上の子が塾から帰ってくる時間と下のチビがお腹すく時間とのかね合わせからいって夕食はこの時間しかない、その時間に完成しているためには自分は何時から準備を始めなきゃいけない、そのためには仕事をこうやって段取りしてその時間までに自分の手をあけておかないと、子供の送り迎えの時間と重なるのでそれはベビーシッターに頼んで、今日は何時から子供の好きなテレビがあるから宿題は食事前にやらせなきゃ、自分は調理している時間だから両方をいっぺんにやらなきゃ・・・・などなど、膨大な小さな情報の断片を拾って最適化するアルゴリズムが主婦の頭の中では動いている。この作業は大変なエネルギーが必要で、間違った判断をすると、子供や亭主というスーパークレーマーからすぐに文句が出る、というストレスの多い仕事だ。

長くなるけど引用した。それは、全部引用しないとこの「膨大な処理」のイメージは付かないと思ったからだ。家事に限らず私達はこういう処理をしていて、これが自分のキャパシティを超えるとわーってなってしまう。最近、母親が「夕飯のメニューを決めてくれるだけで嬉しい」というのは、その処理がかなり省けるからだと思う。なので苦し紛れにも何か必ず言うようにしている。

お互いがお互いの後ろにあるものを理解してコミュニケーションをとるだけで、いろんなことがいっぱい変わってくる。「言いたいことは言えばいい」とか(すでにこれが苦手なわけだが)言うだけじゃなくて、ちゃんと伝える努力と読み取る努力をしなきゃなぁーーーーーと(できていないことも含めて)心から思う。