豚インフルの大騒ぎのつづき

言わんこっちゃない、とは、現実につらい目に遭っている人がいるので軽く言うことはできないが、ただ、この展開は予想できたんじゃないか、という記事が出ている。たぶん(大手マスコミ以外の)メディアはこんな流れをたどっているんじゃないか。

海外で新型のインフルエンザが発生して、感染者も多いらしい、こわいこわい!
  ↓
メキシコで何人だ、アメリカで何人だ、パンデミックだ、超怖い!
日本は水際対策ちゃんとやっているのか、メキシコからの飛行機は受け付けるな!
  ↓
海外渡航者で風邪?しっかり調べろ!恐ろしいウィルスを日本に入れてはいけない!
持って来ちゃった人がいても隔離すべきではないか!(とは表立っては言ってないかもだけど)
  ↓
ついに陽性反応!こんな時期に海外に修学旅行!感染者は即日入院(という名の隔離)!
(これは修学旅行が国内だった人のやっかみを含むと予想するが)ふざけるな!
  ↓
大阪・兵庫で人から人の感染が確認された!もうとめられない!日本はパニックだ!
感染を拡大させないように学校も閉鎖された!
  ↓
三宮はゴーストタウンのようになってしまった!梅田を歩く人もほとんどがマスクをしている!(ほとんど、という表現は便利ですね)
東京への修学旅行が取り消され、企業は事業縮小を免れず不況に追い討ちをかけられてしまった!

ここまでの状況で、ウィルスなにそれこわい、得体が知れないのにすごく拡大しているらしくて、流行している関西圏は閑散としてしまった。なにそれちょう怖い。という印象を市井の人々は植え付けられた。*1
何が起こるか。たとえば地下鉄の中で、熱がありそう、咳をしている、そういう人を他の人がなんとなく避ける。近所でもあの家は風邪の子が出たらしい、うちの子を近づけないようにしないと、となる。学校でもあいつ風邪だぜ、ばいきんだぜ、という風潮になったかもしれない。しかし大手メディアは煽ったほうが儲かるわけで、こういうことをあまり報じてこなかった。そこに、こんなニュースが入ってくる。

厚生労働省「今回は弱毒性と考えられるため対応レベルを下げることを検討します」

そして今日、なんか急にこんな見出しが増えた。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090520/195272/
http://diamond.jp/series/uesugi/10078/
http://diamond.jp/series/analysis/10086/
http://news.livedoor.com/article/detail/4156741/
この動きは、「ほれ言わんこっちゃない」と、ここぞとばかりに雑誌メディアがテレビメディアにかみついた(かみついて自らの存在を示した)というように見えてしまうのは、斜めに見ようとしすぎだろうか。

*1:テレビだけ見ていてこういうことを植えつけられるのは情報弱者ともいえる。しかし世の中の大勢は情報弱者だと思う