ストラビンスキー

はてなトップページには検索用のボックスが置かれ、そのすぐ下に現在の注目キーワードが並んでいる。それが昨日、今日はストラビンスキーとなっている。ストラビンスキーはおとといの17日が誕生日で、そのためにgoogleのトップページが変更になり、それで「ストラビンスキーって何?」と思った人が多かったのだろう。今日もトップにあるというのは、昨日の分の派生効果かな、と思う。
ストラビンスキーはwikiで簡単に調べられるが、作曲家である。有名な曲は(交響曲では)春の祭典火の鳥といったところだろうか。この二曲を挙げたのは、ストラビンスキーの交響曲のCDを買いに行ったらこのどっちかしかなかったから、という理由による。コンチェルト系ではよく知りません。
春の祭典は弾いたことがある。正直言ってよくわからないが、ストラビンスキーという人はとても頭がよく、かつ音楽の捉え方がそれまでの人とはまったく異なっていたのではないかな、ということだ。ヘミオラを例にとると良く分かる。
ヘミオラ - Wikipedia
例えば6/8拍子の曲では、一小節に6つの♪が並び、三拍子っぽく聞こえる(強拍が3回に1回くる)。この二小節分をつかって4つの♪でできたフレーズを3つ並べると、突然強拍が4回に1回くるのでリズムが急に早くなったような気がして不思議な感覚を覚える。
一般的に(特に古典においては)ヘミオラ的なフレーズも拍子を変えずに表記される。しかし、ストラビンスキーはこれを拍子を変えて表記する。だから、ストラビンスキーの楽譜においては一小節ごとに拍子が変わることも珍しくない。3/8、1/8、5/8、4/4、みたいな感じでフレーズに引っ張られて拍子がどんどん変わっていく。3/8と1/8が並んでたら、もうこれ4/8でいいじゃんと思うんだがストラビンスキーは違うらしい。一小節の中に♪が1つしかない楽譜を、寡聞のせいもあるが私はストラビンスキーでしか見たことがない。(バルトークでもあったかもしれない。忘れた)
春の祭典YouTubeにけっこう上がっている。けっこうエロチックなのでできれば後半分をぜひとも見ていただきたい。ストラビンスキーの哲学によって構成されたリズミックな音楽も要注意である。*1
はてな検索の結果でストラビンスキーは芸術面の評価が多かったが、その遺したもの、直接的には楽譜、をただ眺めるだけでもこの人はちょっと違う、ということが感じられる稀有な人だと思う。*2

更新後に眺めてみたらおとなり日記に「http://d.hatena.ne.jp/hibigen/20090617/p1」が上がっていた。はじめまして、勝手にトラックバックしてすみません。同じバイオリン弾きということで勝手に親近感を持ってしまいました。Googleのロゴはこちらで見られます。

*1:(ただし、リズミックに偏りすぎて、リズムをつかむまでは非常に難しいのだけどそれさえ分かってしまえば(音色とかあまり拘らなくて良いから)ある意味楽な曲だよ、と先生は仰っていた)

*2:まぁ、さんざん書いた上で言うのもなんだが私はあんまり好きじゃない

豚インフルの大騒ぎのつづき

言わんこっちゃない、とは、現実につらい目に遭っている人がいるので軽く言うことはできないが、ただ、この展開は予想できたんじゃないか、という記事が出ている。たぶん(大手マスコミ以外の)メディアはこんな流れをたどっているんじゃないか。

海外で新型のインフルエンザが発生して、感染者も多いらしい、こわいこわい!
  ↓
メキシコで何人だ、アメリカで何人だ、パンデミックだ、超怖い!
日本は水際対策ちゃんとやっているのか、メキシコからの飛行機は受け付けるな!
  ↓
海外渡航者で風邪?しっかり調べろ!恐ろしいウィルスを日本に入れてはいけない!
持って来ちゃった人がいても隔離すべきではないか!(とは表立っては言ってないかもだけど)
  ↓
ついに陽性反応!こんな時期に海外に修学旅行!感染者は即日入院(という名の隔離)!
(これは修学旅行が国内だった人のやっかみを含むと予想するが)ふざけるな!
  ↓
大阪・兵庫で人から人の感染が確認された!もうとめられない!日本はパニックだ!
感染を拡大させないように学校も閉鎖された!
  ↓
三宮はゴーストタウンのようになってしまった!梅田を歩く人もほとんどがマスクをしている!(ほとんど、という表現は便利ですね)
東京への修学旅行が取り消され、企業は事業縮小を免れず不況に追い討ちをかけられてしまった!

ここまでの状況で、ウィルスなにそれこわい、得体が知れないのにすごく拡大しているらしくて、流行している関西圏は閑散としてしまった。なにそれちょう怖い。という印象を市井の人々は植え付けられた。*1
何が起こるか。たとえば地下鉄の中で、熱がありそう、咳をしている、そういう人を他の人がなんとなく避ける。近所でもあの家は風邪の子が出たらしい、うちの子を近づけないようにしないと、となる。学校でもあいつ風邪だぜ、ばいきんだぜ、という風潮になったかもしれない。しかし大手メディアは煽ったほうが儲かるわけで、こういうことをあまり報じてこなかった。そこに、こんなニュースが入ってくる。

厚生労働省「今回は弱毒性と考えられるため対応レベルを下げることを検討します」

そして今日、なんか急にこんな見出しが増えた。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090520/195272/
http://diamond.jp/series/uesugi/10078/
http://diamond.jp/series/analysis/10086/
http://news.livedoor.com/article/detail/4156741/
この動きは、「ほれ言わんこっちゃない」と、ここぞとばかりに雑誌メディアがテレビメディアにかみついた(かみついて自らの存在を示した)というように見えてしまうのは、斜めに見ようとしすぎだろうか。

*1:テレビだけ見ていてこういうことを植えつけられるのは情報弱者ともいえる。しかし世の中の大勢は情報弱者だと思う

音楽と物理と法学と

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090513/194499/
うぉぉぉ、團藤先生だ。法学部生だった私にとっては雲の上のような方だ。團藤先生が普通に話されているだけでもどきどきしながら読んじゃうのに、聞き手は伊東乾だ。この人は物理から入って音楽まで広げた方で、その経歴も面白く見識は深い。
さて、本文は面白いといえば面白いんだけど、今回は本文じゃなくて物理と音楽の話を少し。というかね、音楽やってる側で物理行くとか、その逆ってなんとなく理解できる。音は物理だもの。前のほうの席に座っている人にはティンパニの音は遅れて届く。真ん中辺だと同じくらいらしい。屋根が低い場合も届き方が違うし、反射板の有無でも違う。純正律平均律の話とかもあるし、音楽はかなり物理だと思う。
で、以前私が法学部に行くんですって話しをしたときに、物理の先生に「なんで?」て聞かれたのだが、世の中の仕組みが知りたいからですって答えた。物理の先生は、「僕も世の中の仕組みが知りたいと思って物理を勉強したんだ」って言ってて、面白かった。物理に行くか法学に行くかはモノに興味が行くのかヒトに興味が行くのかってだけだと思う。

ていうか、大学でやることはなんでもまずは仕組みを学ぶってことか。

あとはおまけ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090513/194574/
物流はお金になる。しかしぽっぽ兄弟には絶望する。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090515/194888/
単純に会議中に話すなってだけの話じゃ・・・

豚インフルエンザ

個人的には、インフルエンザ、騒ぎすぎだと思うんだけど…。どんなに水際作戦を取ったって、入ってくるものは入ってくるし、どんなに関西で止めても関東にはやってくると思う。遅いか早いかってことだと思う。(もちろん遅いに越したことはないし、無駄な拡大を防ぐためにも学校閉鎖は必要かもしれないけど、陽性だった人をばい菌的に扱ってる感じがして気になるのです。罹ったこと自体は悪くないのに)

大騒ぎして梅田駅前を中継するより先に、

  • 自分が罹ったらどうするのか
  • まわりが罹ったらどうするのか
  • 病人、高齢者、幼児は何を気をつけたらいいのか

を淡々と伝えていけばいいじゃないか。それとも梅田駅前で叫ばないと対応しないほど国民は鈍感なのだろうか。

SEというキャリアの先

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090427/193201/
今の仕事を極めた先には何があるんだろう。私は今コンサルといわれる仕事をしているが、その前はSEといわれていた。そのときにも同じ悩みを持った。(私の狭い視野の中で「一般的な」話だけど)組織の中で、SEとしてのキャリアを積んでいくと、その先はリーダー、そしてマネージャーとなっていく。日本的にいえば係長とか課長とかになっていく。つまり部下を持つ。すると、仕事の内容はお客様とのヒアリングとか仕様決定とかから部下の管理に重点が置かれるようになってしまう。私は人の管理には向かないからどんなに仕事ができるようになっても(組織内で)偉くなることはできない。むしろ仕事ができるようだと、現在の業務からは離れてしまう。偉くなることに別に興味は無いけれど、そうすると年齢を積んでもずっとヒラで軽んじられ続けるのかな、と思った。
たとえばフリーランスのPGになるとか、チームを組んでベンチャーを起こすとか色々手はあるけど、組織内ではそれは難しい。
大きなプロジェクトの中でお客様とばりばり会話をするには、大きなチームを組む必要があって、そのためには管理者が必要なのは分かるし、管理者がSE上がりの人だとこっちの事情を分かってくれて安心だったりもするんだけどさ。
あと、同じ仕事をずっとしていくよりも、様々な業務を経験したほうが視野が広がっていいでしょ、というのも確かに思うんだけどさ。

SEの先はMgrということが納得いかなくて、転職した。今の会社ではコンサルの先はスーパーコンサルで、管理は管理専門のひとがやるようになっている。こういう組織だというのは入社してから知ったけれど、よかったなぁーと思った。

どうでもいいが、このタイトルはちょっと扇情的すぎる気がする。もう少し品のいいタイトルにはできなかったのかしら。

結婚にはまだ早い、気がする

id:kaoru32さんがリンクを貼ってくださったので見に行って、そこで見つけたエントリから。
http://d.hatena.ne.jp/kaoru32/20090419/1240130761

仮に付き合っている人がいるとして、デートが終わってサヨナラする時、さみしくない? って。

・・・さみしいです。もし今プロポーズされても即答できないけど、サヨナラする時は寂しいです。だーらだーらと一緒にそれぞれのことしてたい。でも、まだ気持ちが熟してないんだなぁと思うのは、サヨナラした直後に、彼から借りたCDを聞く気にならないとき。

誤解を受ける女子とか被害とか

ひさしぶりにものを言いたくなったので。

元エントリーとなった
http://d.hatena.ne.jp/more_white/20090418/1240056258
は非常によくわかる。その犯罪そのものをタイプするのも嫌で仕方が無い。それくらい痴漢(結局コピペした)は日常だった。そして嫌悪だった。そして、more_whiteさん同様、私も学生のときは遭ったが社会人になってほとんど遭わなくなった。背が高かったのもあって、一番多かったのは中学のときだった。今考えてもイモ学生なんだが、要するにそういうことで、「抵抗しなさそう」で、「免疫がなさそうだから(色々知ってる大人の女性より)面白かった」のだろう。どこかで男性とはそういう本質を持つものと思ってしまってる。

で、それを他人に話すとどうなるかってことを別の話から考えてみる。
雑踏で足を踏まれた。そのとき恋人に、「足を踏まれた」って言った。たぶん「大丈夫?」って言って欲しかったんだと思う。けど、「もっと気をつけなきゃダメだよ」って言われた。それは「もっと気をつけるようにすると、次から遭わなくなるから」って意味で、具体的なアドバイスだったんだろう(男性は共感より具体的なアドバイスを求めるって話を唐突に思い出した)。親身に色々考えてくれたんだ、ということは分かるよ。うん、頭では理解できるよ。まぁこの話は足を踏まれた程度で痴漢の話とは全然別の次元かもしれないけど、つい思い出してしまったんだ。

2009-04-19 - atmaitの日記
atmaitさんのエントリにある、「勘違いされやすい女子」だ、私は。無防備であるとも言われる。違っているのは、本人がそこまで悩んでいないことくらい。(それで友達を失うときは泣きそうになるけど。)そもそもそれを相談する女子はどんな回答を望んでいるんだろう?

  • そのような行為はやめるべきだ:具体的に、どんな行動が勘違いを生みやすいかが分かるのは有用。でも、たぶん勘違いされやすいのは「(恋愛的に好きなわけじゃないけど)相手を喜ばせたい」というマインドが原因である気がする。この場合、こういう気持ちを持たなければいいのだろうか。これこそ「一方に偏った暴力的なアドバイスのような気もする」けど・・・。
  • それは勘違いした男のほうが悪いよ:これはこれで嬉しい。共感を求める女子ならこれでいいような気がする。というか、それによって失った友達は「その程度の人だったんだよ」というふうに言ってほしい場合はおススメかもしれない。
  • 確かに起こるときは起こる。だが、その起こる確率を最小限にできるだけしてあげたい:痴漢は防止しようが無い。勘違いも防止しようが無い。だけど、こういう気持ちを持っていることを相手に伝えるだけで、相手は少し癒されると思う。それで、(旧)増田の杜: 男は簡単に惚れすぎるんじゃないかでも読みながら「男は馬鹿だよねー」とか言い合うだけでいいような気もする。


トラックバックしておいてたいしたこと書いてなくてすみません。